小説というより

風の歌を聴け (講談社文庫)

風の歌を聴け (講談社文庫)

村上春樹
この文体は、「羊をめぐる冒険」より、ページの白が多い。
詩ではないが、小説ではあるのだろう。
だが、どこか「感情移入」を拒んでいる部分がある。
でも、淡々とハードボイルドで有るわけではない。
そして、ちょっと(小説としては)変わった会話。
 
様々なシーンの連続。
一人称だし、時間もほとんど連続しているし、ストーリーとしても連続している。
なのに、
オムニバス映画の様。
この手法は、たしかに発表当時、目立ったのだろう。

数冊村上春樹を読んだ後では、それほど違和感はないのだが、最初で有れば気になる小説ではある。
 
レコード店の女の子が気になるなぁ。