指南役は日向子師匠

杉浦日向子の江戸塾 (PHP文庫)

杉浦日向子の江戸塾 (PHP文庫)

対談集ですが、対談と言うよりは家庭教師の一こまという感じ。
宮部みゆき氏の食いつきかたが、「目に見えるよう」です。
あとがきに、「ご自宅は江戸にあるんだよね。」とある。だれもが、そう思っていたようだ。そして、今、杉浦女史はどちらにと問えば、やっぱり「永代橋」という答えが。
なんだか、本当にいま佇んでいそうです。

木戸単位のマンションに、1フロアに1部屋の長屋。みんなが大きな部屋をルームシェアしていて、寝室だけ個別、差配さんが1階分を取り仕切る。マンションにはコンビニとクリーニング屋が入っていて、たいていのことはことたりる。

こんな感じだったのかな。究極のルームシェア。銭湯や屋台、惣菜屋も全部共有の大きな家という感じでしょう。しかも、よそ者が居ない(地方からよそ者ばっかりやってくるから、よそ者しか居ない。)、詮索しない、でも世話を焼く。(世話焼かないと、自分の部屋が散らかっちゃう)。

ホント、一度経験してみたい。日向子師匠、あっしにも江戸への抜け道教えておくれよ。浅草寺の壁の割れ目あたりにあるんじゃないの?褌締めて、尻っぱしょりの練習しておくからさ。