これは本当にアマゾネス

冥福を祈りつつ。
新装版 ぼくらの時代 (講談社文庫)
栗本薫が無くなって、もう三週間。グインサーガは手を出してなかったけど、
結末の無いシリーズになってしまって、たぶんもう読まないな。
 
で、その昔乳ガンにかかったときの「闘病記」を読んでみた。
なんとなく、栗本君にさよならを言いたくて。
 
 

アマゾネスのように

アマゾネスのように

 
で、これ闘病記とは違う。何かと戦ってはいる。でもガンを相手にしているわけではないのだ。
単に、乳がんというちょっと珍しい病気にかかって「はしゃいでいる」方が強い。
そして、ガンを患って、大手術をしたとは思えない「強行軍」の数々。
ガンの手術も、舞台のスケジュールにあわさせたかのよう。
 
なんだろう、この人は。
 
キヨシローが戻ってくるぜ、と言って舞台袖に引っ込んだときに感じた
「戻ってきてくれ」
というのとは全然別。術後の活動も、普通以上で「ガン」経験者のイメージがわかない。
 
杉浦日向子師匠と、大病を患った同士で仲良くしてたというエピソードがあったけど"(ユリイカ増刊)"
なんだか、二人とも特殊。江戸から来た仮の姿とガンさえも自分のネタにしてしまう女傑。
 
今回再発して、鬼籍に入ってしまわれたわけですけど、再発というのではなくて、
もういちど、別のガンにかかったという感じかも知れません。
間空きすぎですし。
なんにでも興味持つ人ですし。
 
最後に一言。
いろんな人が、なんと言おうと、私はあなたの「SF」を、もっと読みたかったよ。
特に「火星の大統領カーター」みたいなの。