先日読了

龍は眠る (新潮文庫)

龍は眠る (新潮文庫)

これは、涙が出た。私はこういうのに弱いらしい。
超能力を、話を広げずに書くのって難しいと思う。どうしても、幻魔大戦になっちゃうと思う。
そこの筆を押さえて、地に足をつけた表現で、ヒーローでもなく一般人として埋もれるでもなく「苦悩しつつ生きていく」様子を切り取っていく。
織田君がいい感じです。漫画にしたら売れないだろうけど、宮部の筆なら読めてしまう。この視点は、行き着くところ「スティーヴン・キング」。まだ距離はあるが、届かないわけではなさそう。