偏在
- 作者: 神林長平
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2009/07/01
- メディア: 単行本
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活劇から、観念へと。
これ、映像化すると
なんだか分からない映画か、
ものすごくスピーディーに展開するOVA
のどちらかになりそうだ。
でも、本質をはずしたものになりそうだ。
今回は、言語と意識とそれとは異なるものとの対比。
意識とは無意識の言語化…生命体の意識の発生と、
意識が生み出した機会知性に生じた意識。
人間の意識は言語で構成されているが、機会知性の意識は何なのであろうか。
作者の中でもそれをどう表現するのか、葛藤があるようだ。
そして、意識は個体を超えて偏在化する。
その原因は、ジャムなのか雪風なのか?それとも?
いつものように、説明無しに話は進行していく。
今回は特に、ついていくというか、その世界に入り込むのが難しかった。
が、入り込むと、この世界、私の意識無意識の実感に沿っている。
まさに、無意識の言語化による意識の具現化というのは、日常の感覚。
面白い。
次は冒険活劇になりそうだが、雪風が再び帰還するのはいつなのだろう。