帰納と演繹 事実と仮説

統計でウソをつく方法という名著がある。
統計は表現の方法で、いくらでもウソをつける。
では、科学は?データは?

データを積み重ねて、そこから法則を見つける:帰納
後付けだから、理屈は通るが、保証がない。
法則の仮説から予測をし、検証する。:演繹
検証の結果、結構この仮説が使えることが示されればよし。

実際には、帰納と演繹を繰り返し、仮説を強固にする。強固な仮説は、事実に近づく。
だが、それは真実とは異なるのかも知れない。なぜなら、仮説であることからは逃れられないから。
いつの日か、仮説を覆す証拠が見つかるかも知れない。それは、今かも知れないのだ。

しかし、そんなことになっても、真摯にデータに向き合おうと筆者はいう。
当たり前なのだが、データを欠落させたり、捏造したりしてはいけない。
意図していなくても生じてしまうこともある。そんなことも無いように、データの収集は慎重にしよう。
ましてや、人に尋ねる場合は、気をつけよう。
質問の文言や順番でさえ、答えが変わることもあるのだ。
 
すべては仮説。心に刻んでおかないと、「トンカツ弁当」になってしまう。
 
※随所に登場する、いしいひさいちの4コママンガ。本文よりも雄弁である。
いしいひさいち、やるな。