結論はないのだ

「科学的」って何だ! (ちくまプリマー新書)

科学的に考えると、という言葉は、「素人が使ってはいけない」という。
科学の本質は、そう容易に分るものではない。また、科学者以外の人間は、科学的思考というものを捕らえ切れていないはずだから。
　
全ては仮説。そして、その仮説が終息を迎えていないだけ。
明日には、仮説が覆され、今日の常識は全て崩壊してしまうかも知れないのだ。
　
そう、科学と言うものは、確証を得るのではない。仮説のサバイバルなのだ。
そして、専門の科学者が理解すると言うことと、たとえ話で素人が理解した気になるということは、本質的にはまったく違うことなのだ。理解するためには、専門家の領域に入ってこないとわからない。
　
ビッグバンや宇宙の果てに関する南伸坊氏との対話が、禅問答のようで、その素人と玄人との境界をうろうろしている感じなのでしょう。
　
ハスとスイレンの話も興味深い。
面白いなぁ、科学者って。