アゲハの飛ぶ道。
- 作者: 日高敏隆
- 出版社/メーカー: 武田ランダムハウスジャパン
- 発売日: 2007/12/20
- メディア: ハードカバー
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日高先生の選集から。元の刊行は1975年。すでに30年以上前だ。
だが、チョウ道の研究、あまり進んでいないのか、Webではあまり見かけない。
ヨーロッパのチョウには、チョウ道がないらしい(本文)からか。
完結した研究についての本を書きたくなかったという。今、やっていること、失敗したこと、わからないこと、仮説を積み重ねていること、仮定した仮説が崩れてしまったこと、回り道をしたこと・・・・・
研究って、王道ないんですよね。しかも、「何の役に立つのかわからない。いや、多分何の役にも立たない」んですよ。でも、真理を探究しようとする心がある。
この心も、遺伝子に組み込まれている。果たして、何のために?
知りたいという気持ち、ホントによくわかるだけに、「遺伝子の欲求」に首をかしげてしまう。
これからも、「役に立たない」研究を続けてほしいなぁ。何のためかはわからないけれど。きっと、最後に何かを満たしてくれるのでしょう。