先週の読書メーターから

2010年7月5日 - 2010年7月11日の読書メーター
読んだ本の数:5冊
読んだページ数:1352ページ

理系思考理系思考
表題と違うかも、と思っていたら、著者も違和感という。理系の話題ではなく、科学系の記者としてのコラム。話題は科学に限らない。元々科学畑とは別のところから、記者として科学に取り組んできた経緯があって、非理系(あえて文系とは言わない方がいいのかも)から科学を俯瞰する部分が、ときどき見える。非理系から見ても、科学は「知れば知るほど面白い」のだ。ただ、文系というカテゴリの人は、最初の知るが無いので、こっちの世界に来れない。そして、「わからない面白さ」を知らないままだ。そこの境目の感覚は、伝わってくる。
読了日:07月11日 著者:元村 有希子
ツイッターノミクス TwitterNomicsツイッターノミクス TwitterNomics
これは、媒体を限定したドラッカーではないだろうか。顧客の想定、誠実な対応、企業の目的。手段は変わっても、やることは変わっていないのだ。
読了日:07月09日 著者:タラ・ハント 津田 大介(解説)
その科学が成功を決めるその科学が成功を決める
自己啓発本、成功本、教育本などに書かれていることは、実証されてるの?ホント?の疑問に答える本。大雑把に見ると、半分ダメ、四分の一は誤解や曲解、残りはまあいいか、という感じ。実験やってないとか、実験したら正反対とか(話せば楽になる、アクティブトーキング)のダメ事例。限定でOK(成功した自分を想定→成功に至る道スジを想定)、(褒めればのびる→褒め方限定、間違うと逆になる)。ダイエットで鏡を見る、食べ物を見えなくするはOK等々。怪しい実験も中にはあるけど、TVのように数人・短期間ではないからマシ。こういうレビュ
読了日:07月09日 著者:リチャード・ワイズマン
「勉強しろ」と言わずに子供を勉強させる法 (PHP新書)「勉強しろ」と言わずに子供を勉強させる法 (PHP新書)
ちょっと読みにくいかな。事例が、両親の責任に追いすぎだと思う。そんなに放任だとしても、この人の塾に入れてるんだから、結構口出してるでしょ。放任でも過干渉でもだめなことは、たいていの人がわかってる話で、その妥協点は、この本からは伝わってこない。その証拠に、筆者の子供についてはどうなのって感じ。成功してるようには見えない気がする。
読了日:07月07日 著者:小林 公夫
ブレイクスルーの科学者たち (PHP新書)ブレイクスルーの科学者たち (PHP新書)
竹内氏の趣味で選んだ科学者の感があるけど、生きのいいサイエンティストの雰囲気は伝わってくる。これが、超最先端なのか、そのちょっと手前なのか、ちょっとわからないけど。さて、彼らの中からノーベル賞を受賞する人は現れるのでしょうか、こうご期待、かな。
読了日:07月05日 著者:竹内 薫

読書メーター

理系思考:理系白書(毎日)の記者、元村さんの本。理系思考なんて有るけど、理系とか思考とかに限ってない。強いて言うなら、科学分野に足をつっこんだ元文系の様々なエッセイ。この本読んだって、理系の思考はわからない。理系の嗜好は結構わかるけど、思考はわからない。くくれそうでくくれないのが、それぞれの思考パターンなのだ。
 
ツイッター:超速読なので、読み違えご容赦。ツイッターをツールとして使う話。特に商売として。その際気をつけることは、その先に顧客がいること。その顧客を個人個人の相手として想定できるかどうか。そして、企業としての目的を持ち、信念と真摯さを持って対応する。さらに社会的な貢献も含めて、公共の場に挑む。これって、ドラッカーに書かれていたことだと思うんですよ。企業の真摯さは、どこでも基準となる。ドラッカーってすごいなと思った本。
 
科学と成功:ちょっと題名に違和感あり。自己啓発とか育児本とかに載っている方法って、ホントに大丈夫なの?って思う向きにはいいかも。よくある話を、実証実験の結果から考察。自己啓発で自分は変われるのか?他人との付き合い方は良好になるのか?成績は良くなるのか? 結構実証に時間のかかること(幼少期の教育で、成功者になるのか)も実験してる人がいることは、すごいなと思う。基本、自己啓発本は眉唾、という結論にしたいところ。けれど、実験によっては、その手の本は間違ってなかったり、ちょっと変えればOKだったりすることもわかる。この本を自己啓発に役立てればOKですね。てことは、この本も自己啓発本
 
勉強:この本にその方法は載っていません。すげえ親がいて、その子は立派な成績を収めました。と書いてある。すみません、その親になりたいんですけど。うるさく言わない、結構ほったらかし、がその親だというけど、筆者の塾には入れてる。この人の塾に入れたから、ほおっておけたのかもしれない。でも、後半、結構子供の勉強に関心をもて、かかわれという。変だ。どうすればいいんだ?
 
ブレイクスルー:日本のレビューライクな本って、こうなる。人物紹介と研究紹介が一緒。こんな人だから、こんな研究ができた。研究内容は、難しいからはしょって。人物紹介もいいけど、もっと個々の研究とか、論文に踏み込んでほしいなぁ。結構難解でいいと思う。古沢教授の量子テレポーティションなんて、全然ここからはわからない。でも、わからなくて当たり前です、と書かれてればいいんじゃない?一般相対論の論文内容紹介なんて、結構無理だったりするでしょう?それと同じで、普通の人ができなかったことは、普通の人にはわからないことだと思うから。


なんとなく、科学レビューに近い内容の本が並んだ週。実験内容を伝えてくれる科学と成功。人物を伝えてくれるブレイクスルー。取材の裏を見せてくれた思考。それぞれ得るものがあるけど、原典に当たれる科学と成功が一歩リードという感じ。レビューは大事です。がんばれ科学者たち。