やっと手にしました

[rakuten:book:12690603:detail]
いやー、読みやすいです。はい。カソウケン(家庭科学総合研究所)へようこそ (KS一般書)に比べて、格段に。
エピソードのちりばめ方と、本来の業績の説明が、普通の伝記とは逆の感じです。が、それが読んでいてとても楽。有名人のエピソードを、喫茶店の窓際で、妻に聞かされている感じかな。あ、これって、私にとっては心地よいんですよ。妻は嬉しそうに話してくれるし、面白いエピソードを仕入れられるし。
で、いろいろな科学者が登場します。粘菌の南方熊楠氏(最近、粘菌に少々興味アリ)、エロじじいのシュレーディンガー氏(あの方程式を、こんな人が考えていたとは)、虫屋の走りファーブル氏(虫屋といえばオタクの先駆者、虫屋の話)そして冗談でいっぱいのファインマン氏(こないだ読んだばかりいまさらファインマン - takejinの日記)。
中でも、特に興味深いのは、ダーウィンの項。なんでって、「ウォレス」の名前が挙がってるじゃないですか。「ウォレス・ライン」を知って以来、ウォレスには非常に惹かれるものがあって、「みんな知らない」ことが、とても残念だったのですよ。
特に、ウォレスの論文を受け取ってからのダーウィンの行動は「秒刻み」で、まさに「火事場の馬鹿力」。これまでの年単位の行動が嘘のよう。
この間、http://d.hatena.ne.jp/takejin/20080229/1204278887でも書いたけど、「選択淘汰」の部分を「ちょっと使わせてもらお」と思っちゃったんでしょうね。お坊ちゃまだから。
そんな、ウォレスとダーウィンの話も載っているこの本。お奨めです。
続編を期待してもいいのかなぁ。まだまだ、人材には事欠かないと思うのですが。