久しぶりに本の感想

ぼんくら(上) (講談社文庫)

ぼんくら(上) (講談社文庫)

ぼんくら(下) (講談社文庫)

ぼんくら(下) (講談社文庫)

文庫化が2004年だから、もう3年前の本ですね。
江戸は深川界隈の庶民と小役人達の日常を切り取ってくる「いつもの」江戸物です。茂七親分(名前だけですが)も出てきます。
初めは、下町の庶民の話の連作かと思っていると、実は推理物。ぼんくらって誰よと思っていると、やっと「ぼんくら」さん登場。でも、本文内では「ぼんくら」って言葉、ほとんど見かけない。
全体に、時間の流れがゆっくりで、ひどい人殺しもあまり無く、江戸の町にぶらりと立ち寄った感じで読めます。飢饉の心配の無いころは、内戦もなく「世界一平和」な「世界一の大都市」であった江戸の雰囲気を伝えてくれる「宮部ワールド」ですね。
茂七といえば、「初ものがたり」。屋台の親父は何者なの〜?続きはぁ?