ドジについて

lionfan2氏の質問「構造的に「ドジな人が多く集まってくる場所」ってどこでしょう?」http://q.hatena.ne.jp/1355499080
に回答したところ、高評価をいただきました。
そこで、ドジについて。(定義とスケッチ)

1 ドジとは
・ ドジとは、軽微な失敗である。
・ 笑い話程度で済ますことができる影響しか残さない。
・ 系統的に生じる失敗であり、個人の特性に原因がある。
・ 周囲の人には、容易にクリアできているものであり、「ドジな人」だけが解決できていない状況が発生する。
・ ドジな人と認識される程度には、失敗が頻発している。
・ 重大な損失を伴うような失敗を行ったことが無い。
・ ドジをした後に、そのこと引きずっていない(と、周囲には見える)
・ 周囲の人が、当該人物を親身に感じている。
・ 軽微な失敗に関する事象に置いては、責任者ではない。

ドジという言葉には、当人を否定していない響きがある。
誰もが、お前ドジだなぁという言葉にかぶって、しょうがないなぁ、という言葉を発している。
ドジをした人を目の前にして、その人の方が「少しでも」下に見えるということもあるだろう。
でも、本質は、ドジをしても許せる関係、なのである。
できる上司がうっかり航空券を胸ポケットに入れたのを忘れてちょっと慌ててる様子を見るのも、いつもパリッとしてる秘書課の女史がボールペン逆さに持っててあら書けないわとつぶやくのを聞くのも、自分が一瞬高くなった気がして親近感を得るのである。ちょっとしたドジは、人の距離を縮める。

基本年下女子は、かっこいい年上男子に「ドジな面」を見せると成功すると思う。「ドジ」に限るのがちょっと難しいところですが。
「どうして、そうなるのか理解出来ないのだよ。君を見ていると」
これも愛情表現だと思う。落ち込む必要はないのだ。

「射的だって、やってみる?あれ?いない」
「どこ行っちゃったのぉ。綿菓子の袋の絵、眺めてただけなのにぃ」
「お前、遅いなぁ。何見てんだよ」
「ごめーん」
※ドジっこは歩く速度が遅い。スタスタ歩かれるより好感。

「あ、点滅してる。どうしよ」
「なんでお前だけ渡んねぇんだよぅ」
「ええええ、なんであのタイミングで、歩道渡れるのぉ」
※しょうがねぇなぁ、の典型。

「あ」
自動改札で、引っかかる。人の流れに押されて、パスを当てるタイミングが合わない。

「えー、カバンに入ってるはずなのにぃ」
「出るとき確認しないのかよ」
「だって、遅れそうだったから」
「余裕で起きてただろ、電話した時」
「でも、髪とか気になるし、天気予報もチャンネル違うと言ってること違うし、服どうしようかって迷うし」

駅にたどり着くと、駅員さんが自動改札のチェックをしている。見ている間に、切符売り場の電気が消えていく。
「もう電車ないんですか?」
「5分前に、最終電車出ましたから」
「そんなぁ」
「あなたのために、電車を動かすわけにいかないんです」
「私どうしたら」
「近くに、ファミレスがありますから、その辺で始発を待つか、タクシーをお使いになるか、深夜急行のバスで帰れれば、というところですねぇ」
「シンヤキュウコウノバスってなんですかぁ」
「終電の後に一本だけ、路線沿いに走らせてるのがあるんですよ。このパンフに載ってますから、この駅に行くのならまだ間に合います」
「あ、この駅、ここ、ここに帰ります」
「では、この広場の角から、あと10分後に出ますから、そちらに」
「広場の角ですね、あそこ?」
「こちらです。あ、あなたもですか?そちらも?」
「あのー」
「付いてきてくださいっ!!」

もう乗り遅れないぞ。

ピリリリリリリ
「おい、アラーム鳴ってんぞ」
「あ、終電。」
「何分発なんだよ」
「え、今。10分発」
「おまえな、乗れるわけ … おい、行くぞ」
「え、え、まっ」
「急げ!」
引きずられて駅に連れてかれるドジっこ
「早くしろ、終電は遅れることが多いんだよ」
「え、え、え」
「わかんなきゃ、乗ってから考えろ」
「あ、テーキ」
「ほら、鳴ってる。間に合うから走れ!」
「じゃあね」
「走れって!」
世話好きの彼氏にはちょうどいいのかも。